こんにちは!起業家をビジョン実現に導くビジョナリーコンサルタントの廣田祥司です!
まずは質問です。
あなたのブランドを高めるブログコンテンツとはどんなコンテンツでしょうか?
その答えは、読者の疑問や悩みに答えて、心を動かす「共感を得るコンテンツ」です。
今回は、「人の共感を呼ぶコンテンツ」をテーマに、「パーソナルブランディング」のためのブログコンテンツづくりでおさえるべきポイントを3つに絞ってお話したいと思います。
(パーソナルブランドとは?パーソナルブランディングの意味って?という方は、「パーソナルブランディングとは | 自分ブランド化戦略」をご覧ください)。
まずは、「人の共感を呼ぶコンテンツ」が、いかにして多くの人の心を動かし、その人物をブランディングしていくのか解説していきます。
目次
1.共感を呼ぶブランディングコンテンツ
まずは、ひとりの青年の物語を紹介することから始めましょう。
1-1.ホームレスの少年の奇跡
NFL(National Football League)にマイケル・オアーというアフリカ系アメリカ人のアメフト選手がいます。
アメリカンフットボールに興味のある方なら知っているかもしれません。
いや、むしろ、映画ファンの方が彼のことをよく知っているかもしれません。
なぜなら彼の半生がハリウッドで映画化され(邦題:しあわせの隠れ場所:2010年)、ゴールデングローブ賞にノミネートされたからです。
米ピープル誌が選ぶ2015年度版「世界で最も美しい女性」ランキングで第1位を獲得したサンドラ・ブロックが義母役として主演女優賞を受賞した大ヒット作品です。
マイケル・オアーは、父親の顔も知らず、コカイン中毒の母親から育児放棄されて、幼いときからホームレス生活を余儀なくされました。
普通なら犯罪者の道を歩んでもおかしくない壮絶な少年期を過ごしていたのです。
しかし彼は生来の穏やかで他人を傷つけることを恐れる優しい性格により、他人のものを奪うよりホームレスとして生活することを選んでいました。
そんな彼は、ある日、裕福な白人夫婦と出会います。
夫婦は、真冬に半袖のTシャツ一枚でトボトボと外を歩くマイケル・オアーを見つけて、一晩の宿を提供することにしました。
この出会いが彼の人生を大きく変えたのです。
彼自身が持っていたアスリートとしての才能が、暖かい家庭に恵まれることで開花されました。
そして彼は、高校・大学でアメリカンフットボールの選手として大活躍することになったのです。
やがて、NFLの人気チーム、ボルチモア・レイブンズからドラフト一巡指名を受けました。
そのドラフト会議の席上、マイケル・オアーと抱き合って喜ぶ中年の白人夫婦の姿がありました。
この奇妙な「家族」に興味を抱いたハリウッドが、マイケル・オアーと白人の養父母たちの実話を映画化したのです。
映画という「コンテンツ」になることで、共感と感動という感情を多くの人に与えることになりました。
その結果、マイケル・オアーが、単なるアメリカンフットボールの選手ではなく、貧しく過酷な現実を努力で覆した不屈の精神の人、という「パーソナルブランド」を手に入れることになったのです。
そしてそのパーソナルブランドが、一人の黒人青年を、「現実を変えたいと願うあらゆる人種の貧しい人たちにとっての希望」に変えました。
1-2.共感を喚起するコンテンツの力
パーソナルブランディングという観点でこの物語を読み解くと、人の共感を呼び起こすコンテンツの威力に気がつくでしょう。
パーソナルブランディングというのは、「あなた自身の内にあるもの」を外に向けて発信する作業です。
つまり、あなたの価値を、ありのまま表現することで、あなたという一人の人間がブランド力を持つようになるということです。
とはいえ、「自分にはそんな価値はないよ」とか「特別な才能を持った人しかブランドはつくれないんじゃないの」という声が聞こえてきそうです。
ここで私のメンターであり元スターバックスコーヒージャパンCEOの岩田松雄さんの言葉を紹介したいと思います。
自分のミッションをもてば、誰もが自分ブランドを確立できます。自分の価値や可能性を信じてみましょう。
誰もが自分のブランドを築くことができます。まずは自分の内なる言葉(ミッション)に耳を傾けましょう。
そして、それを言語化して、人に伝えることが大切です。
そのためには、例えば、読者目線ではなく自分目線の「つぶやき・日記」や、あなたが専門分野で培ってきた「経験・知識」といった履歴をそのまま提示するよりも、あなた自身の体温が感じられる「ストーリー(物語)」が重要になってきます。
でも、誰もがマイケル・オアーのような映画のモデルになれるわけではありません。
確かに映画は強力なコンテンツです。不特定多数の人間に対して、直感的にその人物の内面さえ訴えることができます。
しかし、映画だけがコンテンツではありません。パーソナルブランディングの意味をもう一度思い返してみてください。
パーソナルブランディングは、「あなた自身の内にあるものを外に向けて発信する作業」です。
そう考えてみると、あなたにもパーソナルブランディングのためのコンテンツがあるはずです。
そして、誰もがそれを多くの人に伝えることができる有効な手段があります。
そう、ブログです。
2.ブランディングツールとしてのブログ活用
ブログがあなたのブランディングツール?
ブログがあなたのブランドを伝えるツールになると言われても、多くの人はピンと来ないでしょう。
確かに、日常の出来事を日記風に綴ったブログをどれだけ更新しても、それはパーソナルブランディングのためのコンテンツにはなり得ません。
もちろんブログというものは、もともと「Web上の記録=Weblog」から生まれたもので、Web上で公開する日記みたいな使い方をしている人が大多数を占めています。
そのため、ブログには誰もが気軽に読めるというメリットがあります。
しかし、普通の生活の記録(日記)に、たくさんの読者がつくことは、ごく一部の有名人・芸能人などを除けば、ほとんどあり得ないでしょう。
また、どれだけ努力して読者をつかもうと思っても、日記系のブログはあまりにも数が多いため、膨大なインターネットの情報に埋もれてしまって、自分のブログを見つけてもらえないでしょう。
たまたま検索でたどり着いたとしても、途中で戻るボタンを押して離脱するでしょうから、日記ブログの読者になってくれるということはないと思います。
インターネットユーザーはそもそもあなたに関心はないのです。ましてや、あなたの日記を読みたいとも思っていません。つまり、ブログを日常の記録で使用しても、多くの人に読んでもらえる「ブランドメディア」にはならない、ということです。
では、どうすればいいのか?
ブログをブランディングツールにするためには、最低限おさえなければならないポイントがあります。
そのポイントを3つに絞って紹介しましょう。
2-1.価値を提供するコンテンツをつくる
アメリカのパーソナルブランドコンサルタントのELANA GROSS氏は、自身のブログ「10 STEPS TO BUILDING YOUR PERSONAL BRAND」の中で、ブログの効果についてこう語っています。
ブログは、あなたの創造性や能力、リーダーシップなどを読者に見せるショーケースのようなものだ。あなたを必要とする潜在的な顧客が必要とするコンテンツを継続的に作り続ければ、ブログがあなた自身を売り込むためのブランディングツールになっていく。
(出所:「10 STEPS TO BUILDING YOUR PERSONAL BRAND」by ELANA GROSS)
つまり、ブログ読者にとって価値のあるコンテンツを提供することで、「ブログがブランディングのためのツールになっていく」ということです。
2-2.3000文字以上のブログをつくる!?
ブログはどのくらいの文字数が適切か?
ブランディングツールとして読者に共感されるブログは、文字数ではなく、コンテンツが重要です。
ある人は、「短い文章が一番読まれやすい」と言い、別のある人は、「文章よりも画像が重要だ」と言う。また、「面白い内容であれば長さは関係ない」という人もいます。
どの意見ももっともに聞こえます。確かに、短い文章の方が読みやすいでしょう。画像が重要なこともわかります。
しかし、どの意見も一見もっともらしく聞こえますが、実はほとんどの場合、この意見は自分の体験に基づくものでしかなく、客観的なエビデンスに乏しいと言えます。
アメリカのIT企業INTER出身のアナリスト、NOAH KAGAN氏は、過去1億件にのぼるブログやWeb記事を調査し、「拡散されやすいブログ」「人気の出るブログ」の特徴をまとめています。
その中に、「人気の出る(読者のつく、ファンの増える)ブログ記事の長さ」という項目があります。そちらを紹介しましょう。
長い記事は短い記事よりもソーシャルシェアを獲得する
平均して長い形式のコンテンツは、短い形式のコンテンツ以上に、多くの人に共有される結果になっている。
コンテンツが長くなればなるほど、シェアの共有が増えている。具体的には、3000文字から1万文字のコンテンツが、シェア率が一番高い。この結果は、読者が求めているのは、短文による報告ではなく、洞察力を詰め込んだオリジナルの詳しい記事であることを示している。
短文の記事は、単なる暇つぶし以上のものにはならないことを、この結果は表しているだろう。そこで、読者を獲得し人気の出る記事にするためには、少なくとも2000字以上の記事が必要になる。
(出所:OkDork by NOAH KAGAN)
つまり人気の出る記事というのは、ブログ読者にとって価値があり、読者の疑問や悩みを解決するために詳しく説明されているものであるため、ある程度の文章量が必要であるということです。
ここで言いたいことは、3000文字以上じゃないとダメということではありません。読者の疑問や悩みにしっかりと答えるコンテンツとなると一定の文章量になることでしょう。
要は、そのコンテンツが目標(読者に価値を提供する)を達成するためにどれだけの情報を含む必要があるのか、ということです。
ですから長ければ良いということでは決してありません。3000文字というのも一つの目安にしていただければ十分だと思います。
あくまでも、上記の調査データを一つの参考として、ブログ読者にとって「価値のあるコンテンツを提供することが大切」ということを覚えておいていただければと思います。
2-3.共感を得る感情的な要素を盛り込む
NOAH KAGAN氏は、「人気記事は3つの感情的な要素でできている」と言っています。
彼が10,000もの人気記事を調査した結果によると、読者が共感しやすい感情とは、
- 畏敬の念(25%)
- 笑い(17%)
- 娯楽(15%)
この3つの要素であり、共感を得ない感情は、「驚き」と「悲しみ」になっています。
(出所:OkDork by NOAH KAGAN)
つまり、読者が求めているコンテンツとは、たとえそれが専門的な内容であっても、「なるほど」という感情を抱かせて、「ユーモア」「楽しさ」が中に含まれているということです。
そして、そのようなコンテンツは、共感されて、シェアされる傾向にあります。
たしかにネガティブなものよりポジティブなもののほうが好まれてシェアされるでしょうから当然の調査結果かもしれませんね。
ここで、共感されるコンテンツとして非常に重要なポイントをお伝えしたいと思います。
先ほど、あなた自身の体温が感じられる「ストーリー(物語)」が重要、というお話をしました。
では、「この体温が感じられる」というのはどういうことでしょう?
答えは、「単に事実を羅列するだけでは共感されにくい」ということです。
言うまでもなくブログを書くときには、情報収集して整理して伝えることが必要です。
常にアンテナを張って情報をインプットして、読者にとって価値のあるコンテンツを提供することが重要となります。
そこで意識していただきたいことがあります。
価値のある「一次情報」を提供するこということです。
情報には2種類あります。
- 本人が実際に体験して手に入れた情報(一次情報)
- 他者やメディアなどを介して得た情報(二次情報)
ブログを書くときは一次情報と二次情報を使って書くことになるでしょう。
そこで意識していただきたいことは、「一次情報のほうが二次情報に比べて圧倒的に価値がある」ということです。
なぜなら二次情報だけでは、あなたの体温が感じられず、無機質に感じられるため、共感や感情移入が得られにくく読者の心に響きません。
一次情報は、あなたの体験に基づくもので、あなたの感情や考えなどが盛り込まれているため、読者の心を動かします。
例えば、私はビジョナリーコンサルタントとして起業家にむけて情報発信していますが、なぜ私が選ばれるのでしょうか?
ビジネススクールを出て世界的に有名なコンサルティングファームで大企業相手に活躍しているコンサルタントも星の数ほど存在します。
また、今や個の時代です。誰もがインターネットによって情報発信できるようになって、世の中にはコンサルタントが溢れかえっています。
なぜ多くの起業家が私を選ぶのか?
それは、凡人の私が「コネなしカネなしキャリアなし」の状態で失敗を繰り返しながら自らの起業体験から得た「私ならではの一次情報」を提供しているからです。
地方の田舎町から上京して特別に恵まれた環境や才能を持ち合わせていなかった私がどうやって生き残ることができたのか。
起業して10年後に生き残るスタートアップ企業は10%未満と言われる中で、そんな私が、なぜ10年以上やってこれたのか。
(ビジョナリーコンサルタント 廣田祥司のプロフィールについて詳しくは、こちらをご覧ください)。
優れた才能や恵まれた環境の人が語る二次情報より、実際に自ら起業し自らの体験に基づいた私の「体温が感じられる言葉」に共感してくれているのです。
世の中に「借り物の言葉」や「コピペの言葉」が氾濫しています。
そのような言葉に読者の感情は動きません。
あなたの体験を絡めることによって、おのずと「自分の言葉」が作られていくのです。
そもそもなぜ私が想いを込めてパーソナルブランディングを伝えたいのか?
その答えは、パーソナルブランディングが私を救ってくれたからに他なりません。
- 誰もが直面する成長の壁を突破できたのも
- 何度も訪れた経営の危機を回避できたのも
- 共同創業者の親友の死を乗越えられたのも
まさに「パーソナルブランディング」のおかげでした。
だからこそ私の想いが詰まった一次情報が読者の心に響いて共感されるんだと思います。
多くの起業家と同じように思い悩み、同じように試行錯誤した私の実体験が共感を得て読者の心を動かしているのでしょう。
まさに、冒頭でご紹介した映画「ホームレスの少年の奇跡」のように共感を生む感情が人を動かし、パーソナルブランドとなるのです。
まとめ
パーソナルブランディングには、コンテンツが重要であることを、ご理解いただけたでしょうか?
どのような媒体であれどのようなコンテンツであれ、おさえるべきポイントがあるのです。
今回はブログをブランディングツールにするために、3つのポイントに絞って解説しました。
誰もが簡単に始められるブログは、ポイントをおさえて活用することで、読者から共感を得て、あなたにとって強力な資産、そして、ブランディングツールになるでしょう。
あなたのブランド構築のためにブログを積極的に活用しましょう!
選ばれる自分になるために…
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